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EADS、LSEの株式半数弱を取得 まなにえ

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2006年04月04日(火)

EADS、LSEの株式半数弱を取得

概説:EADS、LSEの株式半数弱を取得



ロンドン・サテライト・エクスチェンジ(London Satelite Exchange、LSE)は衛星回線を必要に応じて貸し出すというサービスを行っています。つまり衛星通信業者と衛星通信利用者の間をつなぐ仲介業者です。

通常は衛星通信利用者が直接回線について取引を行いますが、一時的に回線が必要という状況では複数の通信業者(キャリア)とやり取りが難しくなります。そこでLSE、という訳です。

企業が軍隊の衛星を持つモデル


今回の取得は、既にEADSがもっているパラダイム・セキュア・コミュニケーション(Paradigm Secure Communications)社との関連で見る必要がありそうです。

Paradigmはイギリスの次期軍事通信衛星となるスカイネット5(Skynet 5)を運用するために設立されました。イギリスはこれまでSkynetシリーズを軍が運用してきましたが、Skynet 5に関しては軍は衛星を所有も運用もせず、回線利用権だけを確保することとしました(もちろん衛星の仕様については口を出しまくるわけですが)。おそらくコストやリスクを評価して、高すぎると結論したのでしょう。

もちろんParadigmはイギリス軍だけではペイしないため、他の軍にも売り込みをかけています。これまでで少なくともポルトガルおよびカナダがParadigmと契約を行っており、現行のSkynet 4でサービスを行っています。Skynet 5が運用をはじめればそのサービスも追加されることになるでしょう。

このように軍事通信衛星の所有および運用を企業に任せるというSkynet 5モデルはフランスやドイツでも注目を集め、導入が検討されています(既に決まっているかもしれません)。なお、Skynet 5モデルでは商用の通信衛星を軍が用いる場合と異なり、軍が衛星の仕様策定を主導することになります。似たものとして企業が軍用を強く意識した通信衛星を用意するXTAR社の例があります。

これらの動きは9・11以降のアメリカを中心とする軍事活動の再活発化と軍のネットワーク化により戦場における通信需要が増大したことによります。

EADSのサービス指向


Paradigmは既に各国の軍向けに衛星通信を提供しており、今回のEADSによるLSE株取得はその関連で見れば、衛星通信にまつわるサービス業をこれまで以上に広く展開する手段と考えることができます。EADSにとっては、これまでサービス対象が軍事部門専用だったのが、各国政府の非軍事部門への展開が期待されるわけです。

EADSの宇宙部門はEADS全体の中でも利益率が悪い(注)部門であり、現在も衛星部門アストリウム(Astrium)のテールズ(Thales)売却が話題に出ています。サービス指向による自社市場拡大および利益率改善が狙いだろうと推測します。

(注)
2005年度決算によると宇宙部門の税引前利益率は2.1%と最低であり、これでも以前よりは大幅に改善しています。

(追記2007-04-07)
仏Thalesの読みは「タレス」の方が妥当でした。訂正します。
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投稿者 まなにえ 21:36 | コメント(0) | トラックバック(0) | 宇宙
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こちらもコメントありがとうございます。 そうですね、コストの問題... NEW (まなにえ) コメントありがとうございます。 反応が遅れてすいません。 衛星... NEW (まなにえ) ミノトウルはコストの安いミニットマンやピースキーパーの固体ミサイ... (ミサイルもリサイクル) 衛星打ち上げビジネスは熾烈化していますね、ゼーニットの海上打ち上... (宇宙商売競争) コメントありがとうございます。 反応が遅れてしまってごめんなさい... (まなにえ)
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