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ドイツ、軍事通信衛星を発注 まなにえ

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2006年07月08日(土)

ドイツ、軍事通信衛星を発注


去年か一昨年(失念しました……)から言われていたドイツの軍事通信衛星SATCOMBwが発注されました。

金を含めた契約関係


少々ややこしくなっています。

  • ドイツ政府側はドイツ連邦軍情報管理・情報技術局(IT-AmtBw)が主体
  • 受注側はミルサット・サービス社(MilSat Services GmbH)が主体
    • MilSat ServicesはEADSとND SatComの共同設立企業(投資比は約3:1)

予算についてはSpacedailyによると「1.8億ユーロ」(約260億円)とあります。これは2機の通信衛星や地上ネットワークといった巨大なシステムを考えた場合、おそらく年度あたりの額なのでしょう。基本契約期間が10年なので、総額2,600億円といったところでしょうか。

契約形態


今回の契約はイギリス型サービスモデルではなく従来の衛星保有契約となった模様です。

イギリス型サービスモデルとは勝手に名づけたものですが、スカイネット5(Skynet 5)軍事通信衛星で採用された契約形態です。このモデルでは衛星の所有権は軍ではなく企業側(この場合パラダイム・セキュア・コミュニケーション(Paradigm Secure Communications))にあり、軍は通信サービスだけを受け取ることになります。

この方法では次のようなメリットがあると思われます。

  • 軍は衛星を保有するリスク(低稼働率、故障など)を負わずに済む
  • 企業は他の利用者にも衛星通信サービスを提供することができる

実際、Paradigmは他の国の軍にも軍事通信サービスを展開しています。もっとも実際に儲かるかどうかは謎ですが。

今回ドイツ軍は従来からある軍自らが衛星を所有する形態を選択したようですが、初の通信衛星であることもあり、自らのものにしたかったのではないかと想像します。

メーカ間の競争


この計画はヨーロッパの大御所EADSと、小さな新興企業OHB Systemの競争でした(アルカテルはフランス&イタリアの企業なのでドイツ軍契約には入り込めなかったのでしょう)。

軍民両用レーダスパイ衛星SAR-LupeはまさかのOHB勝利でしたが、今回の通信衛星では順当にEADSが受注しました。

他国との関係


ヨーロッパでは前出のイギリス(スカイネット(Skynet))やフランス(シラキュース(Syracuse))、イタリア(シクラル(Sycral))が軍事通信衛星を保有しており、ドイツは後発です。これはドイツが第2次大戦の関係で他国での活動を抑制していたのが近年活発化してきたということなのでしょう。

ヨーロッパ統合といいますが、重要な部分(いや、貨幣は実に重要なわけですが……)での統合はまだまだであることが各国軍の独自活動にあらわれており、衛星調達はその一部と言えます。なおスパイ衛星でもヨーロッパは各国が独自に進めていますが、こちらは協力を意識しているのか広義のコストが高いのか、フランスをハブとしてドイツ・イタリアが相互運用の調整を進めています。
QRCODE
投稿者 まなにえ 23:28 | コメント(0) | トラックバック(0) | 宇宙,宇宙/軍事
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こちらもコメントありがとうございます。 そうですね、コストの問題... NEW (まなにえ) コメントありがとうございます。 反応が遅れてすいません。 衛星... NEW (まなにえ) ミノトウルはコストの安いミニットマンやピースキーパーの固体ミサイ... (ミサイルもリサイクル) 衛星打ち上げビジネスは熾烈化していますね、ゼーニットの海上打ち上... (宇宙商売競争) コメントありがとうございます。 反応が遅れてしまってごめんなさい... (まなにえ)
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