2007年08月
「NASA、ボーイングを次期有人ロケット「アレス1」の上段開発社に選定?」、「NASAの次期有人ロケット、まだ選定途中段階」で書いた、NASAの次期有人ロケットAres 1の上段ロケットについて、結論が出たようです。
契約額は最低で5億147万ドル(約598億円)、最大で11億250万ドル(約1,307億円)となっています。
結局、Ares 1ロケットのメーカー選定状況は次のようになります。
Aresをめぐる不安定感は拭えませんが、メーカー選定にはそれなりの重みがありそうです。
契約額は最低で5億147万ドル(約598億円)、最大で11億250万ドル(約1,307億円)となっています。
結局、Ares 1ロケットのメーカー選定状況は次のようになります。
- 第1段(下段):ATK
- 上段全体:ボーイング(Boeing)
- 上段エンジン:プラット&ホイットニー(Pratt&Whitney)
Aresをめぐる不安定感は拭えませんが、メーカー選定にはそれなりの重みがありそうです。
ロシア連邦宇宙局(Roskosmos/FSA)が、北極地域の気候を衛星で観測する計画を進めると述べました。
軌道や常時観測の記述から、モルニヤ(Molniya)軌道に観測衛星を配置する考えと推測できます。最低限度なら2機(スペアを加えれば3機)で成立するので実現可能性はあるかもしれません。
記事中には長距離航空用通信も行うとの記述がありますが、同時に最近ロシアが北極海への権益を求めて活動していることを思えば、もう1つくらい目的があるかもしれません。その場合、計画の実現可能性がかなり増すような気がします。
衛星で携帯通信や携帯端末向けのテレビ放送(モバHO!みたいなものかと)向けにサービスを行う際、ヨーロッパでは原則として各国政府への申請が必要ですが、ECは事業者の手間を削減すべく域内共通のライセンスという考え方を提案しました。
実現できれば、色々といい効果がえられそうです。各国が通信関連のライセンスという権限をヨーロッパ全体に引き渡せるのか分かりませんが。
ロシア宇宙局(Roskosmos,FSA)は、ソ連崩壊後たくさんできた宇宙関連の民間企業を統合し、最終的に3~4社にまとめる考えを明らかにしました。
一応民間のはずの企業の統合という経営の根幹に関わる事を操作すると政府組織が言ってしまえるあたり、さすが旧ソ連という感じですね。
ロシアのロケット関連についての話題をいくつか並べた記事です。個人的な着目点は次の部分です。
- やはりクリッパー/クリペール(Kliper/Cliper)はキャンセルか
- アンガラ(Angara)ロケットを韓国KSLV-1ロケット、およびブラジルのOrionロケットに使う模様
後者のうち、まず謎の「Orion」ロケット計画ですが、これは(同様の疑問を感じた人のやりとり@nasaspaceflight.comのフォーラムから)ブラジルのOrionSpaceという会社が進めるもので、静止トランスファー軌道に6トンを投入できるものとなっています。本当に進めているのか謎ですが。
むしろ本題は、まだ飛んでいないAngaraロケットを他国向けに出して大丈夫なのかという点でしょうか。時間的に見るとプロトン(Proton)の修正版のような気もしますが、それでも検証期間は欲しいところです。
どうでもいい事ですが、ロシアの打ち上げ産業といえばシーロンチ(Sea Launch)やLMのアトラス5(Atlas V)からも収益をあげられるはず。記事中に記述がないのが残念です。
会計検査院(GAO)はNASAに対して、業務システムの刷新に進展はあるものの、まだまだ課題は多いとの指摘を行いました。
プロジェクト(例えば新型ロケットを開発したり、新たな天体観測ミッションを進めたり)を進める際に、利用状況を十分練りこんだり、スケジュールを的確に管理するための仕組みを整備するという話です。この計画(IEMP)は既に2000年からはじまっていますが、今後の要求予算だけでUSD800M(約930億円)もあります。スケールが違います。
GAOの報告書原文は読む時間がとれませんが、一つの根本的な疑問として「新しいことを進める際に、どうすれば要求やスケジュールを明確に定めることができるのか」という事があります。個人的にはできる条件の一部は思い浮かぶのですが、NASAのような巨大官僚組織がうまくできる事とはあまり思えません。難問です。
NASAとNOAAの協力といえば主に気象衛星となりますが、記事中ではQuikSCAT地球観測衛星の後継機や、いつも遅れだのコスト超過だのの話題が出るNPOESS次期軍民両用低軌道気象衛星、GOES-R静止気象衛星の3つが挙がっています。
記事中で目を引くのは、衛星搭載機器に関する(おそらく今後の)取り組み方についてです。
- NASAとNOAAが共同で要求を策定する
- NASAは新規機器の開発、実証を行う
- NOAAはNASAが実証した機器を実用システムに搭載するための計画や予算確保を行う
はじめの共同での要求策定は、組織間でのごたごたへの対処が鍵となります。うまくいけばいい機器ができるかもしれません。2つ目のNASAによる実証は、現在の予算環境で実現可能なのかが正直なところ疑問です。3つ目は、2つ目の出来にもよりそうです。
NPOESSの反省を経て、今後の気象衛星がうまく準備できるといいのですが、それにはかなりのハードルがありそうです。
エネルギア社の社長が変わった割に、こういう実現性の不明瞭が計画は出続けるようですね。
とりあえず確証されているのは「作業グループを編成し、国際宇宙ステーションや月、火星へ飛行可能な有人輸送システムについて取り組む("to form a working group to deal with developing a piloted transport system to fly to the International Space Station, the Moon and Mars")」ということです。
ORS(宇宙即応展開)に関連して、アメリカ防衛高等研究企画庁(DARPA)がきわめて分散された衛星システム「F6」を提唱しました。
ORSにおいては小型の衛星を組み合わせてミッションを遂行しますが、このF6という新企画では分散をより徹底させ、1つのまとまったハードウェアには通常の衛星がもつ一部の機能(例えば電力、通信など)だけをもたせます。いわば「衛星のかけら」でしょうか。これを多数組み合わせるのがF6システムです。
F6システムは様々なミッションに対応でき、大量生産により安くなり、なおかつ一部の衛星が故障しても組み合わせの変更により対応できる高耐障害性システムが構築できる、というのが触れ込みとなっています。
ちなみにF6とは次のFのことだそうです。
- 未来(Future)
- 素早い(Fast)
- 柔軟(Flexible)
- 分散された(Fractioned)
- フリー飛行(Free Flying)
宇宙空間で離れた物体の間の相互作用を簡単・安価にできるようになるには時間がかかるため、当面この手のシステムは複雑さを増すだけでしょう。その前にF6が本当に作られるかよくわかりませんが。
ちなみにORSも軍内での懐疑の目や優先順位未定といった状況の中で予算集めがんばってます。
アメリカ軍は相次ぐ失敗(少なくとも、プロジェクトマネジメント上は完全に失敗)に懲りて宇宙システムの専門家の育成をはじめていますが、そのための講座の1つが同盟国の生徒を受け入れることになったそうです。
もっとも、現在認められるのはオーストラリアとイギリス、カナダの3カ国だけです(全て英語圏なのは)。また、当該講座は1日間だけのものなので、概略に留まるようです。
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コメントありがとうございました。 返信が遅れてすいません。 リ... (まなにえ)
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