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まなにえ

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2008年02月

三菱重工業はH-IIAロケットの打ち上げについて現在全体を請け負っており、商業的な打ち上げについても営業活動を行っていますが、上記はアメリカや韓国の通信企業と交渉中であるという内容です。nikkei.co.jpの記事はまるで受注確定と言わんばかりですが、bloombergやspacedailyといった英語記事は日経をソースとしつつ、より控えめな表現となっています。

商業的(概ね、自国政府案件ではないもの)な衛星打ち上げについては、価格や時間制約、使い勝手など日本は慣れておらず、アメリカですらコスト競争に耐え切れずに実質上撤退(ロシアやウクライナと共同で行うシーロンチ(Sea Launch)は別として)している困難な環境ですが、健闘をお祈りしております。


アラブ首長国連邦(UAE)にあるスラーヤ(Thuraya)衛星携帯会社が、アジア太平洋向けサービスをいよいよ3月半ばに開始します。

衛星携帯といえばイリジウム(Iridium)が有名ですが、Iridiumやグローバルスター(Globalstar)は全世界で使える衛星携帯を展開し(ただし、いずれも一旦会社更生法の保護を受けて再出発しています)、今回取り上げたThurayaやインドネシアACeSは一定地域でしかサービスが利用できません。Iridiumなどは地上の携帯が普及する前に計画され、先進国での携帯ネットワーク整備が緩やかに進むことを想定し、「どこでもつながる」ことを(当初は)目指していたのに対して、ThurayaやACeSは携帯の普及を前提としつつも、地上での携帯に需要があるのに整備しづらい砂漠(Thurayaの西アジア地域)や島嶼地域(ACeSの東南アジア地域)をカバーするようなサービスとなっています。

Thurayaは西アジアを中心にヨーロッパやアフリカ、南アジアまで含めた衛星携帯サービスを行っており、アメリカのイラク侵攻時にもちょっと話題になっていました。今回、新衛星(Thuraya-3)の追加によりアジア太平洋地域にもサービスを拡張することとなりました。当初は現地法人との協力関係が確立している中国、オーストラリア、韓国、台湾、香港、モンゴル、マカオが中心的なターゲットとなります。隙間ない携帯ネットワークの構築に不利となる広大な国土をもつ中国(やオーストラリア)はThurayaにとっても重要なターゲットであるに違いありません。

たぶん日本で使える日は当分来ないと思いますが、どこまで伸びるか興味深いところです。


ヨーロッパの多国籍宇宙企業アストリウム(Astrium)の子会社、アストリウム・サービシズ(Astrium Services)は、フランスの海外駐在部隊向け通信サービスであるパスレル(Passerel)を受注しました。期間は4年間、契約額は記されていません。

Passerelはフランス国外に駐留するフランス軍(外人部隊を含む)に対する通信サービスで、利用者(部隊)は基地での固定電話や(エリアは限定されるものの)携帯電話、インターネットサービスを利用できます。基地内での通話は無料です。

このサービスは各地域を結ぶのに衛星通信を利用します。Astriumはパラダイム(Paradigm)による各国軍への通信サービスで実績があり、今回の契約もそれを生かしたものです。

Paradigmについては以下の項目で言及しています。ただし、最後のものについては、少なくともParadigmは今でもEADSの100%子会社なのですが(EADSはAstriumの親会社です)。



「アメリカ、故障したスパイ衛星をミサイルで迎撃へ。万一落ちたら補償へ」「アメリカのスパイ衛星迎撃案に中露が懸念を表明」の件は、既にニュースが多数出ているように、迎撃完了となりました。衝突時に火の玉が観測されたとのことで、ミサイルの先端につけられた、自ら衝突することで標的を破壊する撃墜機(Kill Vehicle)が衛星に直撃し、推進薬(ヒドラジン)が燃焼したと推測されています。

また、中国がこれについてデータの提供を要求しました(中国は自国の衛星破壊実験についてデータを出したのでしょうか?)。文面が記事によりぶれているような気がしますが、中国側は一応国際社会へのデータ提供を要求しているようです。


これに対してアメリカ側は何らかのデータを出すようです。中国以外に出すのかはよく分かりません。対象となる衛星の軌道に沿う国は非常に多い(というより、全世界のほとんど)のですが。



上記記事によれば、アライアント・テックシステムズ社(Alliance Techsystems Inc.)は2007年通算で217万ドル(約2.34億円)を連邦政府向けロビー活動に充てたとのことです。これはNASAやNOAA(アメリカ海洋気象局)向けの予算や、その他法制整備のためのもので、多くは議会向けのコストです。

特にこれが有意義なニュースというわけでもないのですが、ロビー活動にかかるコストの一端を垣間見ることができるので紹介してみました。


前の項目で扱ったように、宇宙ステーションへの商業的輸送システムCOTSの(空きができていた)2社目にはOSC(Orbital Science Corp.=オービタル・サイエンス社)が選ばれました。

記事はこの案件を逃したULA(United Launch Alliance=ユナイテッド・ロンチ・アライアンス)社が主題ですが、それはこのサイトがULAのデルタ・ロケット(Delta II,IV)組立工場があるディケーター(Decatur)の地方紙だからです。

ULAはともかく、記事中に次の記述があります。

The Taurus II, which uses a Russian-designed engine and a Ukranian-made fuel tank, is still under development.
((OSCの)トーラス2ロケットは、ロシアで設計されたエンジンとウクライナで製造された燃料タンクを用いるもので、現在開発中となっている。)

どうやら"Taurus"とついてはいても、現行のTaurusロケットとはまるで違うものになるようです。最近石油景気でロシアの宇宙関連品は値上げが続いていたと思いますが、それでも安いのでしょうね。


スペースシャトルの退役が近づく中、オリオン(Orion)宇宙船+アレス(Ares)ロケットという有人システムの開発とは別に、国際宇宙ステーション(ISS)への物資補給を行う宇宙船を開発させる、COTS(商業的軌道輸送サービス、Commercial Orbital Transportation Services)をNASAは計画しています。現状では補給船はロシアのプログレス(Progress)であり、今後もヨーロッパのATVや日本のHTVが加わる計画がある中でのアメリカの対抗馬というわけです。

  • 読売が「NASAがHTVの購入を検討」と出し、NASAがこれを全面拒否 (7月28日)
  • NASA、商業的宇宙ステーション補給機について有人化の加速を計画 (4月11日)
  • 追記:OSCの宇宙ステーション輸送船、ロケットはロシア製品を多用 (2月24日)
  • NASA、宇宙ステーション輸送船の開発案件をOSCに発注 (2月21日)
  • アメリカ政府、2009年度NASA予算要求は微増レベル(+1.8%) (2月7日)
  • ロケット選定(2008年) (1月16日)
  • 衛星契約(2008年) (1月12日)
  • NASA、商業的な宇宙ステーション補給契約先の1つをようやく解除 (2007年10月22日)
  • NASA、商業的な宇宙ステーション補給契約先の1つを解除へ (2007年09月13日)
  • NASAの商業的宇宙ステーション補給機計画に超大手ULAが参入へ (2007年08月19日)
  • 国際宇宙ステーションにまつわる懸念、アメリカ議会で公に (2007年07月26日)
  • NASA、民間主導の宇宙ステーション補給機メーカを2社選定 (2006年08月22日)
  • NASA、宇宙ステーション補給候補を6社選定 (2006年05月12日)

  • 当初、COTSはスペースX(SpaceX)とキストゥラー(Kistler)に発注されましたが、その後Kistlerは契約を解除され、空いた穴が再度コンペにかけられていました。

    今回NASAは13社からオービタル・サイエンス(OSC=Orbital Science Corp.)を選定しました。NASAは1.7億ドル(約184億円)を出し、OSC側も1.5億ドル(約162億円)を拠出し、トーラス2(Taurus II)ロケットとシグナス(Cygnus;はくちょう座)宇宙船を開発します。

    ヨーロッパ宇宙機関ESAは、EDRSS(European Data Relay Satellite System:ヨーロッパデータ中継衛星システム)を計画、各国に提案する予定です。最大で3機の通信衛星により打ち上げ中のロケットを追跡できる範囲を広げたり、軍用通信を行うといったことが想定されています。

    名前がまんまアメリカのTDRSS(Tracking and Data Relay Satellite System:追跡およびデータ中継衛星システム)にそっくりで、中身も似た印象となっています。

    まだ提案前段階なので、採用されるかどうかも分かりません。あくまでとりあえずなメモ。

    「アメリカ、故障したスパイ衛星をミサイルで迎撃へ。万一落ちたら補償へ」の件について、ロシアと中国がコメントを出してきたようです。


    あと、前回紹介したポーランドだけでなくオーストラリアも準備中だとか。


    日本は準備しないのでしょうか。現場レベルでは鬱陶しい話とは思いますが。いや、むしろいっそのこと共同開発の成果を生かすべく衛星の迎撃側に……(って、迎撃用SM-3ミサイルは日米共同開発のブロック2ではないか、って冗談冗談)


    南アフリカの第2の衛星であるSumbandilaSAT(en.wikipedia.org)(サンバンディラサット?"Sumbandila"は南アのヴェンダ語だそうです)の打ち上げが(しばらく前から)無期延期になっています。busrep.co.zaの記事によれば中国やインドへの打ち上げサービス移動がありうるかもしれません。

    SambandilaSATは南アの科学技術省が管轄しているのですが、打ち上げができないのはロシアと南アの軍の間でもめているため、とのこと。「南ア軍がロシアの衛星のデータ利用を拒むのでロシア軍がSumbandilaSATの打ち上げを拒否している」というのですが、意味が分かりません。

    sabcnews.comの記事では南アの防衛省と科学技術省からの質問への回答が「翌日」(記事の日付は2月13日)得られると書いてありますが、続報は見つかりません。

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    コメントありがとうございます。 反応が遅れてしまってごめんなさい... (まなにえ) いつも良質のニュースをありがとうございます。 単なる感想で恐縮... (もっちゃん) コメントありがとうございます。 両者がサイズ的に異なるのは了解し... (まなにえ) Gxロケットは軽量、小型、低軌道向けの中型ロケット、H-2Aは静... (宇宙はロマン) コメントありがとうございました。 返信が遅れてすいません。 リ... (まなにえ)
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